昨年末に発行したミルコミの特集「先輩たちの軌跡」では、10名の社員のキャリアの歩みをご紹介しました。
発行後、「連載して欲しい」などの声も多数寄せられているため、今後、NOWでも不定期にご紹介していきます。
マクロミルの先輩たちが仕事やキャリアに悩んだ時、どのように乗り越えてきたのか、ぜひ参考にしてみてください。
人事本部 労務U
鈴木雄大さん
■Profile
2014年中途入社。入社後は、ジョブコーチとして障がいのある方の定着支援や採用の補助を担当。現在はジョブコーチ業務の他、産業医面談やカウンセリング、健康診断の調整など、社員の健康に関する業務にも携わる。
皆さんはジョブコーチ(職場適応援助者)という役割をご存じでしょうか。名前を知っている人は少ないかもしれませんが、実は多くの企業に同様のポジションがあります。
ジョブコーチは、障がい・持病のある方が職場へスムーズに定着できるよう、ご本人と配属部署の間に立って様々なサポートをします。
例えば、耳が全く聞こえない方が入社した際は、まず一緒に働く方へ、働く上で気を付けていただきたいことを説明します。そして担当業務や円滑なコミュニケーションに必要な環境、研修への参加方法などを考えて提案・実施していく、環境調整が主な役割です。
それまで民間企業での就業経験がなかったため、入社当時はOutlookの使い方も分からず、ジョブコーチ以外の仕事は全く対応できませんでした。
理想を持って入社したものの、現実を突きつけられてかなり戸惑いましたね。その後、障がいのある方の採用から入社後のフォローまで一貫して携わらせてもらうようになり、自分の役割や立ち位置を再確認できてからは、やりがいを実感できるようになっていきました。
以前、退職の予兆を全く察知できなかった時には落ち込んで自信をなくし、しばらく仕事が手に付かなかったこともありました。次に同じような理由での退職者を出さないために、自身のコミュニケーション方法を変えたり、他社のジョブコーチの方と情報交換をしたり、時には公的な専門機関に相談するなど、一つひとつを積み重ね、様々なケースへの対応方法を身に着けることで、少しずつ自信をつけることができました。
一番やりがいを感じるのは、障がいを持つ方から「この会社に入ってよかった」という言葉をもらえた時や、元気に働かれている姿を見た時ですね。
また、この数年では社外のジョブコーチ養成研修で登壇する機会も増えてきて、ジョブコーチの役割を世の中へ広めることに寄与できているのも嬉しいです。
入社して3年後、マクロミルは「障がい者雇用を積極的に取り組む職場」として、独立行政法人発行の啓発誌に掲載されました。
やりたい仕事や理想を追いかけることはもちろん大切ですが、一見関係なさそうなことにも挑戦してみると、視野や幅が広がり、引き出しが増え、結果として自分の出来ることが多くなります。私はこれからも、入社時に思い描いたジョブコーチ像を追い求めながら、その他の業務にも積極的に挑戦していきたいと思っています。